本州では桜も開花し春真っ盛りということで、睡眠について書いてみたいと思います。
「春眠暁を覚えず」とは、春の眠りが心地よく、夜明けにも気づかずに寝過ごしてしまう事を意味します。
由来は中国の漢詩「春暁」の冒頭の句に由来するそうです。現代人も古の詩人も同じだったようですね。
さて、では何故春の眠りは寝過ごしてしまうような睡眠なのでしょうか。
様々な要因が考えられますが、一言で表現するならば、それは「変化」です。
今はちょうど冬から春へと季節が変わる「変わり目」にあたります。
日出の時間も早まり、雪も解けて気温も高くなり始め、気持ちも晴れやかになる季節。
ですが、つい先日まで日出は朝6時過ぎ、今より1時間も遅かったわけです。
また朝夕と日中の気温差や、風が強い等の気圧の変動も大きい季節です。
そういった「変化」に対し、我々の意識では「あぁ春だなぁ」と思っていても、体内・脳内ではこの「変化」に対応すべく、日夜ハードワークをこなしているのです。
この目には見えない「ハードワーク」こそが暁を覚えない睡眠の原因です。
端的に述べれば、我々は知らず知らずのうちに「疲れている」のです。
また現代人において、この季節は「社会的な変化」の大きな季節です。
社会では卒業や入学・入社、新たな環境、システム的な変化などなど、様々な変化が多いのもこの季節です。
これは意識的にも無意識的にもハードワークを強いられる方が多いのではないでしょうか。
ですから、一見平常通りの日常であっても、実際にはハードワークの日々。そりゃ疲れます。
そこで対処法として睡眠時間を増やすというのは、最も端的かつ有効な方法ですが注意が必要です。
週末の寝だめや起床時間を遅らせるのは得策と言えません。
なぜならそれは、脳内の概日リズム(サーカディアンリズム)を狂わす結果となり、平日における起床の困難や睡眠の質の低下につながります。
なので、疲れているなら早く寝て、毎日同じ時間に起床してください。これは休日も同じです。
そして、それでも寝足りないという方は、昼寝をしてください。推奨時間は20~30分程度、午後3時より早い時間帯にとのことです。
もし、昼寝はできない・長く寝たいという方がおられるなら、一度平日と同じ時間に覚醒(目を覚ます)してから寝てください。
またご自身への心掛けとしては、通常疲れている状態で業務をこなす際、多くの方は「これじゃダメだ。頑張ってやらなきゃ」という気持ちになりやすいです。
ですがこれは脳内からの信号に対する「否定」や「評価」になりますので、結果的に益々やる気・活気は削がれます。
なので、疲れているならそれを否定せずに認めて、でも業務に対しては「頑張らずにやってみよう」や、たくさんある業務のまず1つだけやってみようといった意識に切り替えることです。
やる気が沸かない時は、やる気を出そうとせずに取りあえず始めてみるのも方法の1つです。
また当院の患者さんならお気づきかと思いますが、脳内の不安定さはこれらの不調を助長します。
この季節的・社会的な変化は変えられませんが、これらの変化に対して体内・脳内が適切に処理し対応できるようにすることは可能です。
またこの先、花粉症などのアレルギー症状なども、脳内の不安定さから悪化することが予想されます。
今日のお話は以前投稿したセロトニンのお話とも密接に関係します。
心身共に健康であることは、あなたの一番の財産です。
皆様のご健康とより良い明日を願っております。


